飾らないワタシの地味日記

道端に捨てられた詩を拾います。(20)

だめだよ、きみは孤独でなくちゃ

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あなたが両の腕に抱えた宝箱。銀色、月の光と同じだね。冷たい光だけがあなたと溶け合うことができて、まあるいテーブルの上にしゃがみ込んでは、揺れるカーテンを見つめていた。そんな時、ぼくはいつもどこか遠くにいて、描きかけの油絵の香りだけがぼくをここに留まらせてくれる。「わたしの世界を見せてあげる」ってあなたが言って、氷の上でしなやかに踊った。溶けてしまえばぼくのところへ来られるのに。